コンクリートにわずかでもヒビ割れやスキマがあると、そこから水が浸入する。ヒビ割れの中に水が入ると、夜には凍る。凍れば水は膨張する。わずかの時間でもヒビ割れは大きく成長してしまうのだ。このように寒冷地のマンションでは、ヒビ割れやスキマを放置すると、硬いはずのコンクリートでも数年ももたずにボロボロになってしまうのである。すでにいろんな場所から雨漏りしていた。とくに共用廊下の状況が酷かった。このマンションでは共用廊下は屋内にある。
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それなのに、雨が降るたび、集中豪雨に見舞われたように、どこからともなく水が流れこんで来るのである。鉄骨階段もサビの塊。ひどい状態だ。一三年間、ほとんど手入れされずに放置されたツケは、予想以上に大きかった。だが肝心の管理組合は、名目上では存在していたが休眠状態だった。総会は丸六年間も開かれて来なかった。理事会すらも開催された痕跡がなく、理事長印も管理会社が握ったまま。管理会社が管理費を徴収するのに任せっ放しで、会計すら、まともに行われてこなかったのだ。